相撲の制限時間は何分?その合図はどんなもの?

力士が名乗りを受け土俵に上がってから行う所作、その所作には一定の制限時間が設けられています。

今回は、その制限時間について調べてみました。

 



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相撲の制限時間とは?


出典:http://www.sumowolf.xyz/

力士が名乗りを受けてから立ち合うまで一定の制限時間が設けられています。

江戸時代には制限時間はありませんでした。

仕切り直しを繰り返すうちに力士が気持ちが高揚してきて、観客にも今立つか、いや次に立つのかという緊迫感があったそうです。

そうこうしているうちに気付けば1時間経っていたという記録も残っています。

仕切り制限時間の制定が行われたのは、昭和3年(1928年)1月で、NHKのラヂオ放送開始に合わせて作られました。

相撲の中継を放送時間に収める必要があり、進行を管理するようになったのです。

仕切り制限時間は番付で違う?

仕切り制限時間は力士の番付によって幕内が4分、十両3分、幕下以下は2分と決まっています。

制限時間ができた当初、今よりは長く設定されており、今の制限時間になったのは昭和30年後半(1960年代)からです。

取り組みは実際、制限時間通りに進まないことが多くあります。

たとえば、取り組みに勝負審判から物言いがつくと親方たちが協議に入ります。

さらに、同時と見て取り直し~!なんてことになると1取り組み多くなるわけです。

また、立ち合いが合わず、待ったを連続すると時間オーバーとなります。

現在、相撲はNHKで生中継されており、放送時間終了の午後6時まで収めなければいけません。

そのため、時間が押している場合は、進行を早めるため、短めの時間で制限時間いっぱいにして調整しています。

制限時間はあくまでも目安ということを覚えておきましょう。

仕切りの回数

そもそも、仕切りの回数は決まっていません。

決まっているのは時間です。

ただ、時間が決まっている限りは、仕切りの回数もおのずと決まってきます。

幕下以下:制限時間2分、仕切り1回

十両:制限時間3分、仕切り2回

幕内前半:制限時間4分(規定は3分)、仕切り2回

幕内後半:制限時間4分、仕切り3回

横綱戦:制限時間4分、仕切り3~4回

制限時間前に立つことはある?

相撲の立ち合いというのは、他のスポーツに比べて特殊な形態を取っています。

確かに行司が、「時間です」とか「待ったなし」という合図は送りますが、その後は力士同士が呼吸を合わせて取り組みをスタートさせます。

取り組みに対し行司が明確なスタートを力士に強要するのではなく、あくまでも力士たちがスタートを決めるのです。

そのため、制限時間内であっても、力士の呼吸が合えば、いつ立ってもかまいません。

ただ、最近では時間前に経つことはほとんど見られません。

以前は時間前に立つ取り組みは珍しいことではありませんでした。

最近では、平成25年春場所の7日目に白鵬対時天空の取り組みで時間前に立ち、白鵬が勝利しています。

元々時天空が時間前に立つ作戦だったのですが、仕掛けられた白鵬がカッとして2回目で立ったようです。

 



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時間を計るのは誰?


出典:http://heart-choco.cocolog-nifty.com/

仕切りの制限時間を計っているのは勝負審判の時計係の親方です。

勝負審判の座る位置は決まっており、土俵の東西の力士溜に各1名、南の行司溜に2名、正面である北に1名です。

正面には審判長が座り、行司溜の2名のうち、東寄り(赤房下)の勝負審判が時計係です。

時計係の親方は呼出しが東西の力士の四股名を呼び終わった時から計り出します。

制限時間になると、行司と東西の呼出しに合図を送ります。

 

制限時間を過ぎて、力士が両手を下ろした後に「待った」をかけることはできません。

以前は、故意に待ったをした場合は制裁金が課せられていましたが、今は廃止されました。

 

制限時間いっぱいの合図


出典:http://sumo.jpn.com/

時計係審判の合図

時計係の審判が行司や呼出しに制限時間いっぱいの合図を出していると書きましたが、どんな合図なのでしょうか?

時計係は、軽く手を上げて合図するそうなのですが、さりげない動作のため目立たずまた、テレビ画面にも映らないため、分かりにくいようです。

時計係を務めたことのある親方の話によると、合図は呼出しと行司向けにそれぞれ送っているそうです。

呼び出しがタオルを渡す

時計係の親方から合図を受けた呼出しは立ち上がって、塩を取りにきた力士にタオルを渡し、制限時間いっぱいであることを伝えます。

タオルを使用できるのは幕内と十両の力士だけです。

ちなみにタオルで汗を拭うのは、汗で濡れた身体で組み合って滑ってしまうと十分に力を発揮できない可能性があるためです。

神事でもある相撲独特の礼儀作法とも言えます。

行司の動き

行司は時計係の親方の合図を自身の右後ろをわずかに見て、さりげなく頷いて確認しています。

制限時間前の仕切りの時は、東方(テレビ画面なら左側)を向いて構えている行司ですが、制限時間いっぱになると正面を向いて軍配を返します。

そして、両力士に「時間です」「待ったなし」などと掛け声をかけて、制限時間がいっぱいになったことを告げます。

 

立ち合いのタイミング

対戦力士がお互いに呼吸を合わせて取り組みを開始させることが立ち合いです。

立ち合いはまず、仕切り線前で力士が蹲踞(そんきょ)の姿勢から立ち上がります。

両者目を合わせつつ腰を落とし、上体を下げ、片手を着き、両者の合意の成立した時点でもう片手をついてから相手にぶつかって行くのです。

立ち合いで8割方勝敗が決まってしまうと言っても過言ではありません。

立ち遅れるとたとえ、0コンマ数秒であっても、それが命取りになってしまいます。

そのため、力士は自分のタイミングで立ち、有利な展開へ持ち込みたいと考えているのです。

立ち合いの乱れ

すでに説明したように立ち合いは双方が呼吸を合わせて立たなければいけません。

早く立ち過ぎたり、逆になかなか立たなかったりと立ち合いのタイミングが合わないことは多々あります。

力士によっては、いつも自分から両手を付いて相手力士が立つのを待つ力士もいますし、いつまでも手を付かず、しかも付いたか付かないか分からないような立ち合いを見せる力士もいます。

最近では双方の力士がタイミングを合わせるのではなく、自分本位に立ってしまったり、駆け引きが横行し、手つきが不十分のケースが目立ち始めました。

平成28年5月場所前の力士会において、審判部は両手をつくことを徹底するよう注意喚起しています。

それでも、審判長が土俵の下から立ち合いの合わない力士に対して厳しく叱責するシーンが見かけられます。

見ていてやはり良い気分はしません。

立ち合いがクリアーでない力士に対する嫌悪感を感じることもあります。

力士には、ファンが好感持てる立ち合いをしてほしいと常々思っております。

※蹲踞(そんきょ)の姿勢とは・・・ 膝を折り、爪先立ちで腰を下ろした状態を言います。

相撲や剣道などで相手と見合う時に、蹲踞の姿勢を取ります。

 

個性的な仕切りルーティン


出典:https://www.jiji.com/

一般的なルーティーン

まず、力士は呼出しの呼び上げを受けて、「二字口」から土俵に上がります。

土俵に上がると、次のような一定の動作をします。

① 四股を踏みます。東方力士は雑変房下、西方力士は白房下で土俵に背を向けた格好で柏手を1回打ちます。

それから右、左と2度四股を踏みます。

② 力水をつけてもらい、口をすすぎます。力紙で回や顔を拭きます。

③塩を取り、土俵に撒きます。

塩の量は決まっておらず、大量の塩を取る力士もいれば、宇良のように小さじ1杯の量しか取らない力士もいます。

個人的には白鵬の塩の撒き方が美しく理想的だと思っています。

④二字口で塵を切ります。東西の二字口で蹲踞(そんきょ)の姿勢をとり、向き合います。

それから、柏手を打ち、腕を左右に大きく開きます。

⑤また、塩を取って撒きます。中央へ進み、仕切り線を挟んで四股を踏みます。

仕切りの姿勢に入ります。蹲踞の姿勢から立ち上がり、足の位置を決め、腰を下ろし、立合いの姿勢になります。

⑥制限時間になるまで、仕切りを繰り返し、制限時間になると、両力士は立ち上がります。

個性的な力士は人気がある!

過去に制限時間内に個性的なパフォーマンスをして人気になった力士がたくさんいます。

水戸泉(現錦戸親方)はソルトシェーカーの異名を持ち、豪快な塩まきを披露していました。

高見盛(現振分親方)の気合の入れ方がロボコップに似てると大人気になり、最近では琴奨菊がフィギュアスケートの技・イナバウ

アーのように上半身を大きく反り返らせるパフォーマンスを四股名から「琴バウアー」と呼び、観客は大声援を送っています。

横綱白鵬は最後の仕切りの後に必ず、廻しをポンと叩いて気合を入れ、小走りに塩を取りに行くルーティーンをしています。

また、汗を拭くタオルは必ず左手で受け取っています。

これは一種の「ゲン担ぎ」の意味合いも込められているのではないでしょうか。

白鵬にそっくりなルーティーンを見せるのが勢です。

体型も似ていることから、勢は白鵬をリスペクトしているそうで、手本として研究しているため、自然に同じ動きになっていると本人はコメントしています。

お二人のルーティーンは取り組み前にグッと気合が入るのが分かり、見ている方も気持ちが高まってきます。

 

まとめ

相撲の制限時間は、力士にとって気持ちを高め、取り組みに集中する大事な時間です。

取り組みが始まる前に気合で相手を圧倒する力士もいます。

また、上に上げたような個性的なルーティーンも楽しみのひとつです。

力士たちの取り組み前の姿からじっくりと観察すると、さらに相撲観戦が面白くなるのではないでしょうか。



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